起業に失敗する理由と失敗を回避する方法

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企業の10年生存率とは

せっかく起業しても、うまく会社を回すことが出来ずに倒産してしまうケースも有ります。
一説によれば、新規起業した会社の9割は、10年以内に消えてしまうと言われています。
私が約12年前に今の会社を起業した際、準備のために起業方法が書いて有る本を買ったのですが、その本にも、そのように書いて有りました。

しかし、9割が消えてしまうということを裏付けるデータはどこにも無いようです。

実際、起業後、10年たったらどれだけの会社が潰れるのかというデータが無いため何とも言えないのですが、国が出している中小企業白書には、5年間の継続率が載っていて、それは8割強くらいなので、そこから想像しても、半分は残っているのではないかと思います。

そうは言っても、推定ですが10年で半分は消えてしまうのですから、起業した後、消える側の会社になってしまわないように経営していかなければなりません。

ここでは、失敗の要因と、それを回避するための方法を解説していきます。

お金が有れば倒産しない

企業が倒産する原因の一番は、資金不足です。基本的にお金が有れば倒産しません。

起業して、あまり年月が経っていない会社が資金不足になる原因は、設立当初の見込みの甘さです。もともと見込みが甘く、たぶん売れるだろう、たぶん注文が来るだろう、という考えでスタートしたけれども、思ったように売れないとか、期待していた顧客から注文が来ない、というような感じです。
そうこうしているうちに、スタート時に用意した資金を使い切ってしまい、あとはどうしようもなくなる、といったところでしょう。

難しいスタートダッシュ

会社を起業する人には、何らかの勝算が有るはずです。ところが自分が描いたようなストーリーで会社の業務が進まないことは、よくあることです。仮に見込み違いや予想外の展開が有っても、資金不足にならないような準備をしておくことが大切なのです。

開店と同時に店の前にお客様が行列を作る、などということを想定してはいけません。

資金調達について

たいていの人は、起業する前はサラリーマンだった人が多いのではないでしょうか。サラリーマンをやっていると、借金をすることは悪いことだという認識を持つ人が多くいます。

ですから、起業する際の運転資金の準備も、借入を最小にして、あまり資金を持たずにスタートするケースも多いようです。

しかし、銀行で借入をする場合、起業資金は比較的借りやすいのですが、会社がスタートした後で、資金が足りなくなったから追加で貸してほしいと申し入れすると、非常に厳しい返事が返ってくることがほとんどです。

起業時の資金調達について

起業資金は比較的借りやすいと言いましたが、それでも私の経験では、なかなか調査が厳しかったという思い出が有ります。ここでは、起業資金の融資を申し込んだ際の、銀行の調査についてお話ししたいと思います。

これは私の実際の経験ですが、まず、個人名義の預金がどれくらい有るか、すべて出させられました。
私名義の普通預金、定期預金はもちろん、妻名義の預金や、子供の将来のために積み立てしていた子供名義のものまで提出しました。

妻名義や子供名義の預金などは、私の仕事に使うことはできません。それでも恐らく銀行側からすれば、最悪の事態になれば、そのような預金も使うだろうという、想定なのでしょう。

私が提出した預金額は、それほど多くは無く、確か、合計で6~700万円くらいだったと思います。

預金だけではなく、借り入れが無いかどうかも調査されました。当時、私は住宅ローンが有りましたので、その支払い明細表を提出しました。住宅ローンが有ることは特に問題は無いようでした。

信用保証協会での面接

起業資金は、信用保証協会の保証が付く融資となっていました。ですから、保証協会にも面接を受けに行きました。

私はサラリーマン時代には工場長をしていましたので、取引銀行に融資の申し込みをすることも有りました。会社の設備や運転資金の融資申し込みです。
その際は、信用保証協会を付けた融資を申し込むことも有ったのですが、信用保証協会に面接に言った経験は有りません

やはり、実績のある会社と、これから始めようとする会社とでは、信用力が違うということだと思います。

事業計画書の重要性

新規起業するということは、事業としてはまったく実績が無い状態です。その状態でも信用してお金を貸してください、という訳ですから、事業の将来を説明する事業計画書は、とても重要です。

事業計画書とは、どんな設備をして、どこから仕入れて、誰に販売するかを具体的に書いていきます。「一生懸命頑張ります」というようなスローガン的なものでは無く、1か月目、2か月目、3か月目にどのような展開をしていくのかが具体的にわかるような内容でなければなりません。
融資がオーケーにならない人は、ここのところの具体性が欠けていることが多いのではないかと思います。

融資はどれくらいの金額を申し入れたらよいのか

自己資金が豊富にある人は、それほど融資にこだわらなくても良いと思いますが、たいていの場合、融資で運転資金を賄うケースが多いと思います。私もそうでした。

できれば、自己資金プラス融資による資金の合計額で、創業から1年間くらい、あまり売り上げが無くても会社の資金が持つくらいの融資を受けておくことをお勧めします。

もちろん、あまり売り上げが無ければ、社長の給料は出せない、ということになります。

起業初年度から、社長が給料をたっぷり取ってしまうと、そのために会社の資金が不足するということになりかねませんので、初年度は社長の給料は低めに設定し、もし儲かったら、翌年度の初めに、ボーナスを取るということにすればよいと思います。

社長の給料は期の途中で変えないこと

資金繰りが苦しくなって、社長の給料を期の途中で下げると、下げた金額の12ヶ月分の金額が利益とみなされます。つまり、利益が出ないから給料を下げたのに、その下げた分が会社の利益とみなされるのです。その金額によっては、赤字のはずの会社が黒字になってしまい、余計な税金を取られることにもなりかねません。

友人同士の起業は仲間割れしやすい

起業に失敗する原因として、資金不足の他に、しばしば見かけるものがもう一つ有ります。

それは、友人同士、二人とか三人で起業するケースです。

最初から上下関係が有る者同士ならまだ良いのですが、友人のように横一線の関係ですと、どうしても仲間割れしやすくなります。

友人同士で起業しても、誰かが社長になるわけです。そうすると、今まで横の繋がりだったものが、今度はタテの関係になってしまいます。そうするとお互いの嫌な面が見えるようになって、最悪の場合、けんか別れしてしまうことになります。

社長になると、例えば銀行借り入れをする場合、社長は個人保証をすることになりますが、社長以外はその必要が有りません。つまり、友達同士で起業しても、社長とそれ以外の人とでは、責任も負担も大きく違ってしまうのです。

私は、そんな例をいくつも見てきました。仲間割れしてしまった場合、お客様の奪い合いになることもしばしば起こります。そうなると、お互いにデメリットしかないですよね。

私は、自分自身が起業を経験したことから、ときどき、起業についての相談を受けることが有ります。そんなとき、仲間と一緒に起業を考えているという人には、絶対にやめておけというアドバイスをしています。「起業は、一人でやれ」と言います。そして、従業員が欲しくなったら、普通に募集したほうが良いとアドバイスしています。

起業は夢の実現

起業するということは、自分が思い描いてきた夢を実現することでもあります。それを成功させるためには、綿密な事業計画と、ゆとりある資金調達の二本柱が大切です。そこをきちんと押さえておけば、起業は成功すると言えるでしょう。 あとは大胆に、第一歩を踏み出すことです。

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