家庭に眠っている骨董品の楽しみ方

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骨董品と聞くと、どのようなものを想像するでしょうか。

壺や大皿、掛け軸などを挙げる人が多いのではないでしょうか。骨董品はもう少しジャンルが広くて、茶道具、刀剣、絵画、焼き物、陶磁器、なども骨董品の収集家には人気が有るものです。

今回は、壺や大皿などに代表される陶磁器と、床の間に壺などと一緒に飾られる掛け軸を中心にお話ししたいと思います。

北前船によって全国へ

陶磁器で有名なものと言えば、有田焼、伊万里焼など、九州産のものが知られていると思います。これらが、九州に限らず、全国で見られるのは、江戸時代末期から明治初期にかけてさかんに利用された「北前船」によるところが大きいようです。

北前船は、大阪から出発して瀬戸内海を通り、山口県と福岡県の間の「関門海峡」を抜けて、日本海を北上して北海道まで行く船です。

ですから、日本海の港では、北前船によって栄えた港も珍しくありません。

この船に乗って、伊万里焼や有田焼の陶磁器が、北陸地方や新潟、東北地方に運ばれました。ですから、新潟や東北地方の旧家が所有する骨董品には、伊万里焼や有田焼などが多く見られるわけです。

もちろん、北前船は陶磁器だけを運んでいたわけではなく、さまざまな商品が乗せられました。北海道からの帰りには、北海道の昆布なども多く運ばれて、江戸時代の九州の藩では、昆布によって財を成した藩も有ると言われています。

陶磁器

有田焼の中でも、特に現代でも有名なのは、柿右衛門ではないでしょうか。古くから現代まで代々続いている有名作家です。特徴は白地に描かれた絵がすっきりとして、ヨーロッパでも人気が高いものです。

参考に第13代柿右衛門の作品の写真を載せておきます。何代目が作ったかによって取引価格は大きく変わります。

陶磁器を見分ける方法の一つは、高台に書かれた銘でしょう。中国の陶磁器をまねたものが多いようですが、この銘で、ある程度の年代が分かります。参考に、江戸末期から明治初期頃に多く記された銘の写真を載せておきます。

高台 銘
高台 銘 
高台 銘

他にも、九谷焼などは有名です。久谷焼は石川県の窯元です。色絵陶磁器として有名な九谷焼は、何と言っても美しい絵柄が魅力です。

大正時代のものですが、九谷焼の徳利の写真を載せておきます。立体的な絵柄が美しいですよね。

九谷焼

掛け軸

現代は、床の間のある家が少なくなってしまいましたので、掛け軸は人気のない骨董品となってしまいました。

江戸時代や明治時代は、多くの家に床の間が有り、そこには掛け軸が飾られていたものです。

掛け軸の価値を判別する方法の一つが、落款と呼ばれる、作家が自分の作品に押すために作った印です。ですから、明治時代には、落款の判別帳のような本が盛んに出版されていました。参考に、明治時代に販売されたものの写真を載せておきます。松尾芭蕉の落款も載っています。

落款 本
落款 本

掛け軸の落款の例として、江戸末期の有名画家、春木南湖の落款を載せておきます。

明治、大正のころには、有名作家の掛け軸は、かなり高価で取引きされていたようですが、掛け軸そのものが人気が無い現代は、場合によっては一山いくら、のような取引もされるようで、寂しい限りだと思います。

春木南湖 落款

その他の骨とう品

昔から現代にいたるまで、高い人気を得ている骨董品としては、金、銀で作られたやかんで、金瓶、銀瓶などは、高い価格で取引されています、数十万円から数百万円はするので、もし、家にあるようでしたら、大切にされると良いと思います。

鼈甲や象牙の加工品も人気は高いのですが、正式に取引しようとすると、これらは、国際条約で取引を禁止されているため、販売は難しいので、家で飾って楽しむのが良いでしょう。

取引きできないのですから、希少価値はかなり高まっていると言えます。

他にも、明治時代に作られた金属のおもちゃなども人気は高いようです。 古くて捨てようと思っていたものが、意外に高く売れることも有ります。江戸時代や明治初期頃のものが自宅にあるようでしたら、一度、鑑定に出すか、または、同じようなものが無いかどうかを調べて、メルカリなどに出品してみるのも良いと思います。

なお、ご自宅に、漆塗り漆器などをお持ちの方も多いと思います。漆塗りについて解説したブログ「漆塗り漆器の楽しみ方、魅力について」が有りますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

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